結婚相手を探す!お見合い情報誌「ノッツェ」プレゼント
2000.12.17より


末期養子


世継のいない大名や旗本が、重病危篤の際に急に願い出る養子のこと。急養子ともいう。江戸初期には認められていなかったが、慶安4年(1651)12月以降、17歳以上50歳以下の者に限り許されるようになった。年齢制限が設けられたのは、50歳以上の者はすでに実子誕生の望みも薄く、当時でいえば寿命も近いため、その身が健康なうちに相続人を選定しておくことが武士として当然の義務であり、瀕死になってから養子を決めるのは怠慢と考えられていたからである。但し、50歳を過ぎた者で重病中に実子が死亡し、養子も選定していないという場合は、所定の手続きを踏むことで例外的に末期養子が許可された。17歳以下の者は若年で、一人前の能力を有しないと考えられたため、養子願い出が許されなかった。なお、選定の際には幕府派遣の吏員が出願人の生存を見届け、出願が真実本人の意思で行われたかどうかを確認する判物見届を必要とした。これにより、親族や家中の者が本人の意思に反した養子を勝手に選定したり、本人の死後も生存を装って出願したりするのを防いだのである。末期養子は出願人の病気が回復した時には、これを取り下げることができた。




inserted by FC2 system